リスティング広告とは?基礎知識や費用、メリット、向いているケースなど

Webマーケティングに携わる人であればほとんどの人が聞いたことのある「リスティング広告」。でも、いざ始めようとなると、どういう仕組みなのか、どのように進めたら良いのかわからなくなってしまう人も多いのではないでしょうか。そこでここでは、いまさら聞けない「リスティング広告の基礎知識」を解説していきます。

リスティング広告とは

リスティング広告とは、Web広告の一種で、GoogleやYahoo!といった検索エンジン、また検索エンジンと提携しているサイトへ広告を出稿するサービスのこと。

リスティング広告の媒体

国内の検索エンジン利用率
参照元: StatCounter Global Stats – Search Engine Market Share

2019年2月現在、GoogleとYahoo!の2つで国内の97%の検索サイトをカバーしています。

リスティング広告を配信できるサービスは他にもありますが、まずはこの2社を押さえておけば良いでしょう。

Google社が提供するリスティング広告を「Google広告」、Yahoo!JAPANが提供するリスティング広告を「Yahoo!プロモーション広告」といいます。

それぞれ申し込み方法が異なるため、ある程度の予算があるなら両方始めてみるのが良いでしょう。あまり多くの予算を割けないという場合は、自社商品のターゲットに合わせてGoogleかYahoo!どちらか一方からチャレンジしてみてください。

リスティング広告の掲載場所

リスティング広告の掲載方法は、「検索連動型」と「コンテンツ連動型」の大きく2つに分けられます。

検索連動型

GoogleやYahoo!の検索結果に広告が表示されます。最もポピュラーなリスティング広告手法のため、検索連動型広告のことを「リスティング広告」と呼んでいる人もいます。

コンテンツ連動型

GoogleやYahoo!が提供するサービスや、提携している大手のニュースサイトなどに広告が表示されます。

主なサイトとして、次のようなものが挙げられます。

Google
  • Gmail
  • nanapi
  • mixi
  • Ameba
  • cookpad
  • 価格.com
Yahoo!
  • Yahoo!ニュース
  • NAVER
  • All About
  • 食べログ
  • R 25
  • Mapion

コンテンツ連動型広告は、テキスト情報だけでなく、「フィード広告」と呼ばれる記事に見せかけたようなデザインの広告や、バナー広告など、さまざまな形式が利用できます。

普段、上記のサービスを利用している人は、サイト内に現れる広告を見かけたことがあるのではないでしょうか。コンテンツ連動型広告では、ユーザーが見ているコンテンツに関連するような形で、自動的に広告配信を行ってくれるのです。

リスティング広告の費用の仕組み

リスティング広告は、「クリック課金型」という方式を採用しています。クリック課金型は、広告の表示回数に関わらず、ユーザーがクリックした回数だけ費用がかかる仕組みです。

1クリックいくらになるかは、出稿する側が上限入札額を決める「オークション形式」で決定します。そのため、入札が多い人気キーワードほど、クリック単価は高騰していきます。

広告出稿の際、どのぐらいのクリック単価が適正なのかは、キーワードツールを使ったり、入札するときに媒体側が提示してくれる金額を目安にすると良いでしょう。まずは一律100円などで設定してみて、運用していく中で最適化を進める方法もおすすめです。

リスティング広告のメリット・デメリット

メリット

低価格から始められる

マス広告を打とうとすれば、広告費は何百万〜何千万とかかってしまいます。一方、リスティング広告であれば、数千円という低価格から始めることが可能です。広告予算の少ない中小企業でも手軽に始められるのは、リスティング広告の大きなメリットといえるでしょう。

すぐに始められる

リスティング広告は最短1日で開始することができます。申し込みから広告出稿、実際に表示されるまでスピード感を持って進めることができるので、時間に余裕のないキャンペーンなどでも対応できるのが嬉しいところです。また、配信停止や修正などもすぐに反映されるので、時間の無駄がありません。

「今すぐ客」を獲得できる

検索ユーザーに広告を配信するため、ニーズが顕在化された「今すぐ客」を取り込むことが可能です。リスティング広告は、他の広告と比較して費用対効果の良い場合が多く、効率的に広告配信を行うことができる手法といえるでしょう。

デメリット

費用がかかる

低価格から始められるといっても、当然費用は発生します。広告費をいっさいかけられないという場合は、SNSやSEOなど広告以外で工夫するしかないでしょう。

運用に手間やノウハウが必要

リスティング広告は、「運用型広告」とも言われ、効果的な運用には定期的な調整や見直しが欠かせません。そのため、運用担当者はそれ相応のリスティング広告の知識を習得することが求められます。また、運用するための人的リソースがかかる部分にも考慮が必要です。

費用が少なすぎると最適化が進まない

リスティング広告は、運用をしていくうちに機械学習が進み、より良い成果を出せるよう自動的に配信を調整してくれます。

しかし、ある一定以上の表示回数やコンバージョンがないと、その最適化が思うように進まず、効果が改善されない可能性があります。

リスティング広告に向いている商品・サービス

リスティング広告は、店舗集客から物販、BtoBの資料請求まで、幅広い商品・サービスで利用できる広告手法です。

特に、オンライン完結型のサービスの方が費用対効果もわかりやすく、改善がしやすいといえるでしょう。また、商品やサービス自体に知名度がある場合も、獲得に結びつきやすくなります。広告だけに頼らず、SNSや広報、コンテンツマーケティングなどにも取り組んでいくことで、結果的にリスティング広告のコンバージョン率向上が期待できます

こんな人はリスティング広告はしない方が良い

とにかくお金はかけたくない、かけられないという「そもそも広告予算がない人」は、(リスティング広告に限らず)広告を打ちたくてもできない状況ですね。

他にも、商品やサービスの単価が低い場合にも注意が必要です。もちろん、認知施策や新規集客のためにリスティング広告をかけるのは有効でしょう。しかし、商品単価が低いとROASやROIが低くなりやすく、広告をかければかけるほど赤字になってしまう危険性があります。

このような場合は、CPAが若干高くとも新規集客のためのコストと割り切り、必ず、リピーター対策をセットで考えてリスティング広告を始めるようにしましょう。

リスティング広告の始め方

Google広告の場合は「Googleアカウント」が、Yahoo!プロモーション広告の場合は、Yahoo!ビジネスIDが必要です。

広告の申し込み自体は簡単にできるので、それぞれ専用のページから手順にしたがって進めていきましょう。

>>Google広告申し込みページ

>>Yahoo!プロモーション広告申し込みページ

運用に自信がなければ代行業者に頼もう

リスティング広告は誰でもすぐに始められるのが大変便利な広告です。しかし、運用次第でコンバージョン数や収益に大きく差が出てきてしまうため、担当者の責任は重大です。ノウハウがないまま手探りでやっていくのも良いですが、プロに任せてしまうという方法もあります。

リスティング広告の運用代行サービスの費用は、広告予算全体の10%〜20%ぐらいを手数料として請求されるケースが多いでしょう。自社で適任がいない場合は、無理に自分でやるよりも運用を外注した方が結果的に良いケースも多いので、一度検討してみてはいかがでしょうか。


この記事をシェアする