収益の向上やカスタマーサポートなどにも活用できる、最近話題の「ウェビナー」をご存じでしょうか。今回は、ウェビナーの基本と、開催する側から見たメリットをご紹介します。また、自社に導入する際に役立つツールもまとめましたので参考にしてみてください。
目次
ウェビナー(Webinar)とは
ウェビナーとは、「ウェブ」を「セミナー」を掛け合わせた造語で、その名の通り、インターネット上で開催するセミナーのことを指します。「Webセミナー」や「オンラインセミナー」などと同義語です。
ウェビナーと聞くと、ノウハウを提供する従来の講義型セミナーをインターネット上で行うことをイメージする人が多いでしょう。しかし、それだけでなく、採用活動やアフターサービスなど、さまざまな場面で活用することができます。
それでは次に、ウェビナー導入の具体的なメリットやデメリットをご紹介します。
ウェビナーを開催するメリット
場所に縛られないため、集客増が見込める
ウェビナーの大きな特徴のひとつに、インターネットがつながる環境であれば世界中どこからでも参加が可能ということが挙げられます。会場まで足を運んでもらわなければならない従来のセミナーと比較し、参加のハードルが下がり、集客がしやすくなるという点でとても有利です。
参加者からの声を吸い上げやすい
実際に会場に参加してもらうセミナーでは、参加者側も質問をするのに躊躇してしまうことが多くあるでしょう。
ウェビナーでは、コメント機能を使えるようにしておけば、会場参加型のセミナーよりも多くの意見が集まることも多く、相互的なコミュニケーションが図れます。
コストが安い
従来のセミナーでは、会場を手配して、集客をして、講師やスタッフを配置して……など、さまざまな準備が必要です。もちろん、それぞれのコストも少なからずかかりますよね。良いコンテンツがあり、一生懸命準備していても、参加者が集まらずに大赤字……という悲しい結果に終わることも。
全てオンライン上で完結するウェビナーであれば、比較的低コストで実施することが可能です。小規模事業者やフリーランスの人でも気軽に始めることができます。
動画ならではの訴求が可能
視覚情報+音声情報を届けることのできるウェビナーなら、テキストやプレゼン資料などと比較し、より多くの情報を自由度高く伝えることができます。顔が見える動画なら、臨場感も感じられますね。
例えば、商品やツールの使い方などは文字情報だけだと伝わりにくい場合もあるため、パッと視覚的に伝わる動画説明があることでユーザーの満足度が上がる可能性があります
また、採用目的の会社説明の場合でも、動画であれば会社の雰囲気や、社長・代表者の人となりが伝わりやすく、企業に対する信頼感を高める要素にもなり得ます。
録画した動画を再利用できる
一度録画した動画を持っていれば、何度でも再利用できるのがウェビナーの良いところ。最初に頑張って作ってしまえば、その動画は資産となり、労せずして何度もセミナーが開催できてしまいます。普遍的な知識の講義などにも最適ですね。
ウェビナーを開催するデメリット
通信の不具合などのトラブルの危険性
「インターネット環境が悪く、通信が弱い状態できちんと配信できなかった」、「画面は見えるけれど声が聞こえない」など、オンラインならではの機材トラブルの危険性があります。トラブル回避のためにも、必ず配信前にチェックすることを心がけましょう。
場合によってはマイナスな印象を与えかねない
会場参加型であれば、その場の雰囲気に合わせて話の方向性を修正するなど機転を利かせることができますが、画面の向こう側が見えないウェビナーではそうもいきません。最悪の場合、せっかくウェビナーを開催してもマイナスの印象を持たれてしまう危険性もあります。
直接顔を合わせて行うことができない分、普段のセミナーよりも身だしなみや声のトーン、話の組み立て方、テンポなどに気を配るようにしましょう。参加者に悪印象を与えていないか、細心の注意を払って配信を行うように心がけてください。
ウェビナーの主な配信方法2つ

ウェビナーの実施は、大きく「リアルタイムで配信する方法」と「事前に録画してある動画を配信する方法」の2つに分かれます。
リアルタイムで配信する場合、従来のセミナーと同じように、あらかじめ配信する日時を告知しておき、時間になったら講義をスタートさせます。視聴者参加型で、コメント機能などで質問を常時受け付けることも可能です。
事前に録画した動画を配信する場合は、録画後に不要な部分を切り取ったり追加したりと編集が可能なため、より精度の高い情報を視聴者にお届けすることができます。ユーザーにとっても、自分の都合の良いタイミングで視聴できたり、繰り返し見ることができる点はメリットといえるでしょう。
開催する時の注意点
手軽に始められるウェビナーですが、流行っているからという理由で安易に始めてしまうのは危険です。ウェビナー開催にあたっては、次の3点を特に注意しましょう。
まずは、通常のセミナーと同じように、ターゲット、配信する内容、そのセミナーのゴールを明確にしておくこと。誰に何を伝えたいのかを決め、しっかりと目的意識を持って挑みましょう。
次に、講師になる人は、配信前に繰り返し練習しておくことが重要です。その場の雰囲気で話を盛り上げるということができない分、予定しているものをきっちりとこなせるように最低限の準備は行なっておきましょう。
そして3つ目は、聞き手に不快感を与えないような明瞭な映像を制作することです。照明はできるだけ明るくし、カメラ、音声機材はなるべく妥協せずに、ユーザー側からはっきりと見えてしっかり聞こえるような動画を作成してください。
開催者向けウェビナー配信ツール5選

ここからは、ウェビナーを配信してみたい初心者向けに、無料、または低価格で始められる動画配信ツールをご紹介します。
YouTube Live
ご存じYouTubeのライブ配信機能です。コメントで視聴者の反応をキャッチすることもできます。また、リアルタイムでウェビナー配信することはもちろん、配信した動画は、YouTubeチャンネル上に保存されますので、繰り返し見ることも可能です。
無料で手軽にウェビナーを配信できるので便利な一方、Live配信に若干遅れが生じることや、視聴者がLive配信中も自由に巻き戻しができるため、リアルタイム性を損なう部分もあります。
zoom

オンラインミーティングツールとして注目されている「zoom」にも、ウェビナー機能があります。
もともとウェブ会議をするためのツールとして開発されているため、ウェビナー開催に便利な機能もしっかり揃っています。例えば、画面共有機能を使って、自作のスライドを見せながら説明したり、ホワイトボードを共有して、手書きで説明をすることもできます。
また、Q&Aオプションやチャット機能などを使えば、ウェビナー配信中も参加者とのコミュニケーションが取れるようになります。
zoomは非常に高機能なツールですが、なんと無料でも始められます。しかし、無料アカウントは1回40分という制限があるので、試しに短時間でウェビナーを開催してみても良いかもしれません。
有料アカウントは、月14.99ドル(約1,500円)〜となります。
コクリポ

ウェビナーに特化したツール「コクリポ」。これまでもウェビナー専用ツールはいろいろとありましたが、コクリポは1時間250円〜という圧倒的な安さから、法人・個人問わず幅広い層から支持されています。
低価格といっても、ウェビナー配信に必要な環境はしっかり整っています。画面共有やチャット機能、さらに、参加者は音声でも発言ができるなど、嬉しい機能が満載です。
無料プランもあるので、まずは使い勝手を試してみるところから始めてみてはいかがでしょうか。
Facebook Live

Facebookのフォロワーが多い人は、Facebook Liveでのウェビナー開催を検討してみてはいかがでしょうか。直感的に操作でき、手軽に配信できるため、Facebookを普段使っている人であれば配信のハードルはかなり低いと思います。
配信中も、コメントを受け付けることができるので、双方向のコミュニケーションがとれます。また、配信されたウェビナーは、ライブ配信終了後もFacebookページに残るので、後から見ることも可能。
さらに、SNSの性質上、その動画がシェアされて認知拡大にも繋がる可能性もあります。
LINE LIVE
LINEが提供するライブ配信アプリです。LINEアカウントがあれば簡単にライブ配信を行うことができます。配信するウェビナーはスマホ視聴者を想定して作ることがポイントです。
ビジネス利用よりもプライベートで面白い動画を探している人が多い印象ですが、これから拡大していくこと可能性も多いにあるので、選択肢のひとつとして検討してみても良いのではないでしょうか。
ウェビナーを活用してビジネスを前進させよう
これからさらに拡大していくことが予想されるウェビナー。ウェビナーを上手に活用できれば、限られた資金でもビジネスを大きく前進させることができるでしょう。手軽に始められるツールも多いので、興味のある人はぜひチャレンジしてみてください。